「損して得取れ」の意味は、一般的には、目の前の損失よりも、将来的に大きな利益を得るために長い目で物事をみるべきだという意味で使われる。

そこからいろんな解釈に広がり、「得」を「徳」として、「損をする事は徳を積む事に等しい」という意味で使われる事もある。

ただ、現代社会の基本は「give & take」で成り立っているので、損ばかりしていては現実的な発展は得られない。

実際にgiveばかりを好んでするタイプは色んな場面で成功しないと言うデータがある。

一方で目先の利益にばかり追求するタイプもまた、成功からは遠ざかる。

ではどうすれば良いのか?

大切な視点は、損は損でも、徳を積める「損」と、そうではない無駄な「損」があるという認識を持つ事である。

つまり、将来的に必ず良い形となって自分に返ってくるという根拠があるかどうか。が大切なのであり、その判断を洗練させていく事で人生が豊かに育って行くのです。

そしてそれは、一人一人の経験から正解が導き出される唯一の「判断基準」であり、もしかすれば、輪廻転生の中でもその「判断基準」のレベルが上がるのかも知れません。

極端な事を言えば、自分の命を害める人間に対して搾取されてまでも、「徳」を積む事を選択する事が、その人の人生にとっては正解なのかも知れないのです。

様々な価値観が多様化していく現代社会においては、その人一人一人の成功の形があり、プロセスがある。

より一層、現代は世間体や環境に左右されずに「自分自身」が本当に心から幸せと感じられるものが何なのかという問いに向き合う時代なのだと思います。